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市比賣神社「ひいなまつり」「ひと雛」
この神社での「雛祭り」は「ひいな祭り」と呼ばれ、他では見られないような「ひと雛」が目を引きます。(雛人形も飾られています)
実際の人間が装束を着る
大きな「ひな壇」が作られ、男雛、女雛、三人官女、五人囃子に扮した人が並びます。五人囃子の雅楽に合わせて、三人官女の舞を披露。
官女の舞も再現され、十二単衣の着付けや、お内裏様の着付けの実演を見ることができます。
【動画2分15秒】
「ひと雛」は例年では14時に始まります。それまでの時間には、参観者が雛壇に上がり記念撮影できるようになっています。
平安時代の遊び「雛遊び」(ひいな遊び)
市比賣神社の「ひいな祭り」では、昔ながらの遊びを体験することが出来ます。
貝合わせ
貝殻のペアを当てる遊びです。トランプの神経衰弱ゲームに似たイメージです。
この貝合せは平安時代から楽しまれていましたが、江戸時代になってハマグリの内側を金箔で絵を描いたり装飾するようになりました。
双六(すごろく)
双六盤の区画の上に黒と白の碁石の駒を15個ずつ置いて、交互にサイコロを振り、その出た数だけ駒を進める遊び。
投扇興(とうせんきょう)
江戸時代に始まったそうで、台の上に的を立てて、1メートル位離れた所から扇を投げ、的を落とし、その落ちた時の形などで点数を付けて遊ぶ方法です。
今でも舞妓さんなど、お座敷遊びとしてされている場面を、テレビなどで見たことがありませんか?
MAP いちひめ神社 アクセス情報会場は「いちひめ神社」向かい(徒歩3分)の「ひと・まち交流館」。参観券1,000円。
- 京阪電車 清水五条駅 徒歩8分
- 地下鉄烏丸線 五条駅 徒歩10分
京都のひな祭りの作法のあれこれ
お雛様とお内裏様の飾り方
京都のひな祭りでは、お雛様とお内裏様の飾り方が関東とは違います。それは、御所の「紫宸殿」(ししんでん)が南向きに立っていることに由来します。紫宸殿とは儀式などが行われた建物です。
京都では天皇から見て太陽が昇る方角が左で、左(東)のほうが位が高いのです。なので、向かって右が男雛、左が女雛となります。
京都では柳も飾る
ひな祭りは別名「桃の節句」と言いますよね。そして桃の花を飾ったり、桃の花の入ったお酒を飲んだりします。
桃の木は邪気を払う効果がありますので、女の子の厄祓いになります。
それに加えて京都では、柳も飾るそうです。柳は生命力が強いので健康を願って飾るそうです。柳を飾ることは私も初めて知りました。
お雛さまを片付ける時期
これは全国的にも言われている事ですが、3月3日が過ぎると直ぐに片付けますよね。
早く片付けないとお嫁に行きそびれると言われています。3月2日が「宵の節句」、3月4日を「送り節句」と言われていて、それが済んだら片付けます。
お雛さんを片付ける時は、天気の良い日(湿度が低い日)にします。カビやシミが出にくい環境ということです。
いちひめ神社「ひいな祭り」さいごに
市比賣神社は、女神様が祭神で、いろいろと女性に関するご利益がある神社です。
ひな祭りも「ひいな祭り」といい、人間がお雛様やお内裏様、三人官女、五人囃子に扮して、ひな壇が作られます。これは見応えがありますね。
また、平安時代の遊びなど、色んな体験が出来ますので、これを目当てに京都に来られてみては?
この時期は、桜には早いですが、梅の季節です。「激混みシーズン」を避けられそうですね。