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発酵あんこの作り方
健康・美容やダイエットに関心のある女性からの注目が集まる「発酵あんこ」。作り方や食べ方、栄養効果をご紹介。
- 小豆300g
- 米麹(乾燥)300g
- お湯(50~60℃)300cc
- 塩 小さじ半分
- 温度計(あれば便利)
小豆のアク抜き
よく洗った小豆を鍋に入れて、小豆の3倍位の水(今回は900cc)を入れて茹でる。沸騰したら小豆をザルなどに上げ、その湯を捨てる。(茹でこぼし)
小豆を茹でる
もう一度同じ量の水を入れて茹でる(40分程度)。弱火でコトコト、小豆の固さをチェック。手で(箸でつまんで)簡単に潰れる位になったら終了です。
鍋の水分を確認しながら
茹でる間に水分が減ってきますので、小豆が水面から出ないように、時々継ぎ足します。
小豆を冷ます
茹でた小豆は、すぐに米麹と混ぜると麹にダメージを与えてしまいます。冷ましてから使います。
米麹の準備
米麹を50~60℃位のお湯に浸しておく。(麹300gに対してお湯300cc)浸す時間は、小豆を茹でる間でOKです。
炊飯器で発酵
炊飯器に、茹で小豆と塩、浸しておいた米麹を入れて混ぜる。混ぜた時にドロっとする位の水分量に調節します。塩は甘みを引き立たせるために入れます。
発酵あずきで失敗しないために
水分が多過ぎても少な過ぎても美味しいのができません。多過ぎるとベチャッとなりますし、少な過ぎだと発酵がうまく進みません。
今回の場合、水を100ccほど加えると、ちょうど良かったです。加える時は水温は50~60度のお湯にしてください。
炊飯器で保温
炊飯器の「保温」に設定して、蓋を開けたまま、釜の上に濡れ布巾をかぶせます。
およそ8時間かかります。
途中で何度か混ぜたり、布巾を濡らしたり、水分が少ないようだったら50~60℃のお湯をプラスしたりと調節してみて下さい。
混ぜたり布巾を湿らせておくのは、発酵途中の麹小豆の表面を乾燥から守るためです。混ぜる場合は、表面が乾いてきたかな? と思ったときだけでいいです。
このように、時々チェックする必要があるため、夜寝てる間に作ることはオススメしません。炊飯器の状態も心配です。
50~60℃の温度で
米麹が小豆を発酵させるときに働く「酵素」は、70℃ほどまで上がってしまうと壊れてしまいます。
50℃~60℃が適温なので、炊飯器のフタを開けておき、温度が上がり過ぎないようにします。
加齢で減ってしまうという酵素を補えることは、とても大切なので、壊さないよう気をつけましょう。
甘みをチェック
8時間ほど経過したら味見して、甘くなっていたら出来上がりです。甘みが足りないと思ったら、もうしばらく保温を続けて下さい。
冷蔵庫で保存
出来上がったら、冷ました後、容器に入れて冷蔵庫へ。日持ちは1週間程度を目安に。
魔法瓶で作る場合
炊飯器の蓋を開けっ放しにすると、安全装置が働いて、電源オフになってしまう機種があるそうです。
そのような場合は、魔法瓶を使う方法もあります。ただ、魔法瓶は保温状態が長続きしませんので、途中で中身の温度を上げる必要があります。
温度が下がってきたら、中身を鍋に出して再加熱します。温度が上がりすぎないように注意です。
発酵あんこ 食べ方 糖質制限スイーツ
控えめな甘さだから、少し多めに使っても、「ギルティフリー(罪悪感のない)」なスイーツに。
発酵あんこの味は、和菓子に入ってる あんこより少しあっさりめ。甘さもかなり控えた感じで、甘酒ほどの甘さはありません。でも美味しいんです。
小倉トースト
発酵あんこ(発酵あずき)食べ方としては、まず、食パンにのせて「小倉トースト」みたいにして食べるのが一番いいかも知れません。
パンにはバターを塗ってからのせた方が、やっぱり美味しいです。
どうしても甘さが足りないと感じる場合は、ハチミツをかけてみてもいいでしょう。
どら焼きなど、あんこを使う和菓子全般に。ホットケーキを焼いてトッピングしたりと、使い方いろいろ。
お餅との相性もバツグン
通常の「あんこ」の代わりに、お餅を食べるのもいいですね。ほのかな甘みがある「きな粉」も混ぜれば、さらに美味しいです。
薬膳スイーツ
さつまいもや里芋、カボチャなどを使って、薬膳スイーツ的な食べ方も。
イモ類は加熱してもビタミンCが壊れないので、肌荒れや風邪の予防などにも効果的。
また、じゃがいも・カボチャには、ストレスを除去してくれたり、自律神経を整える効果もあるGABA(ギャバ)が多く含まれています。
さつまいもぜんざい
ビタミンCの効果で、風邪の予防や肌荒れ予防の効果が期待できます。お腹もポカポカと温めてくれます。
カボチャぜんざい
ビタミン類が豊富で、腎臓に効果的。体に溜まった老廃物を流してくれるので、むくみや冷え防止にも効果が期待できます。(日本では、昔から冬至の時にカボチャを食べますよね。)
里芋ぜんざい
胃腸の粘膜を強くしてくれたり、免疫力を高めてくれます。お腹の調子が悪い時や、体力が落ちている時などの回復食としてもおすすめです。
紫芋ぜんざい
紫色の色素は、ポリフェノールのアントシアニンの色で、目に良い効果(眼精疲労の軽減など)があるとされてます。鉄分や亜鉛、カルシウムも豊富で、「血の薬」とも言われています。
発酵で高まる小豆の効果
自然の甘さで、糖質を摂りすぎる心配を緩和してくれる発酵あんこ。女性に嬉しい効果もいろいろ。
もともと小豆に備わる健康的な成分が、発酵によってアップするようです。
食物繊維
小豆には食物繊維が多く含まれます。同じ重さで比較した場合、ごぼうの2倍以上。血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
小豆サポニン
小豆の外皮にあるサポニンは、体の巡り(血流・リンパ)を良くしたり、むくみや二日酔いに関する解毒作用もあります。お酒を飲みすぎた時にもおすすめです。
善玉菌を摂れる
米麹が入るので発酵食品となり、善玉菌を体に取り込むことができます。
食物繊維と善玉菌が合わさって、腸内環境を整える「整腸作用」を期待できます。便通がよくなり便秘解消の効果やダイエット効果にもつながります。
鉄分を摂れる
鉄分も豊富なので、冷え性や貧血を改善する効果も期待できます。
ポリフェノール
発酵させる事により、抗酸化作用がより強力になり、シミやシワなどの予防効果も期待できます。抗老化(アンチエイジング)を助ける作用も。
おいしい発酵あんこを活用!
テレビ番組「主治医が見つかる診療所」でも紹介され、さらに注目が集まりそうな「発酵あんこ」。
発酵小豆(あんこ)は発酵食品なので、多くの栄養成分の機能が高まります。
砂糖の入った甘みではなく、自然な甘みなので、血糖値が気になる人も、比較的安心。
ぜんざいにしたり、餡餅にしたり、あんバタートーストやイモ類と一緒に薬膳スイーツなど活用できます。作り方も簡単ですから、ぜひ普段使いしたい食材です。